信頼口座とは、人間関係の上で生まれる信頼を貯える口座のことです。
公的成功と呼ばれる、『7つの習慣』第4の習慣以降の話の前に出てくるお話です。
普段からこの信頼口座を意識することで、どんなメリットがあるのか、また、この口座はどのようにしたら貯まっていくのかをご紹介します!
信頼口座を貯めるメリット
人は生きていく上で、どうしても人との関わり合いが必要となってきます。
一生1人で生きていくんだ!!なんてことは、無人島にでサバイバル生活でも送らない限り、難しいことです。
その上で、必要なのは"助け合い"の精神。
困ったり、悩んだり、落ち込むことがあったり、そういうときに助けてくれるのは、周囲にいる、あなたが信頼している人たちです。
逆に、周囲の人がそういう状況に陥ったとき、助けられるのは、信頼されているあなたです。
普段から周囲の人たちと信頼関係を築き、信頼口座の貯蓄があればあるほど、ストレスフリーで、かつ簡単に、互いにプラスとなる関係性を築くことができるのです。
信頼口座はどうやったら増える?
『7つの習慣』の中で、主な六つの預け入れが紹介されています。
①相手を理解する
②小さなことを気遣う
③約束を守る
④期待を明確にする
⑤誠実さを示す
⑥引き出してしまったときには心から謝る
どれも難しいことではありません。
ただ、実行しようと思うとこれが意外と難しいんですね。
例えば、最初の①なんかは、もっと詳しく言うと、"相手の価値観を認める"ということに繋がります。
私は、これに関し、今でも後悔していることがあります。
大学生の頃、友人と雑貨屋を巡っているときに、友人がディズニーキャラがデフォルメ化されたようなぬいぐるみを手にとって、
「これめっちゃかわいくない!?」
と嬉しそうに見せてくれたときがありました。
そのとき、私は自分が大好きなディズニーが、なんだか違うキャラにされていることがどうにも許せず、
「どこが!?こんなん全然かわいくない!やっぱりディズニーはあの正規の姿が1番だよ!」
と、鼻で笑うような態度をとってしまったのです。
相手が好きなものを否定する、これだけで、信頼口座からは恐らくかなりの額が引き出されたのではないかと思います。
相手が好きなこと、大事にしていること、それを相手の立場に立って、同じように大切にしなければ、預け入れは増えません。
もちろん価値観を相手に合わせろというのではなく、あくまで理解するということです。
多分あのとき、
「そういうデフォルメ化されたやつも人気だよね!どれが一番かわいいと思う?」
と、相手に寄り添えば良かったのだと、今となっては思います。
また、④なんかは、家庭や会社でも使えると思います。
お子さんにお願いごとをするとき、あるいは部下や後輩に指示を出すとき、ただなんとなくやって欲しいことを伝えていないですか?
役割や目標に対し、期待することがぼんやりしていたり、認識に違いがあると、食い違ったときに、誤解、失望がうまれ、信頼口座は減ることになります。
「え、こうやってくれって言ったじゃない!だからやったのに!」
「いや、私はこう言った!なんで理解できないんだ!それか聞いてくれればよかったのに!」
・・・よく見る光景な気がします。
信頼口座を日頃から意識するだけで人間関係は変わる!
口座というとなんだか機械的で冷たい印象を受けるかもしれませんが、人間関係を構築する上で、この口座の預け入れを意識すると、周囲の人への接し方は大きく変わってきます。
大事なのは、相手からの預け入れを期待するのではなく、無条件にあなたが預け入れを増やすことです。
6つの主な預け入れを意識し、常に相手の立場にたって、相手の話を親身になって聴き、相手に寄り添う。
状況によっては、相手を思って厳しく接することも必要かもしれません。
ただ、それは、本当に相手のことを大事に思っての行動であれば、引き出しになるかと思いきや、逆に大きな預け入れになります。
注意しなくてはいけないのは、この預け入れの際、決して条件を付けてはいけません。
あの人は立場上私の上だからとか、この子と信頼関係を築けば言うことを聞いてくれそうだから、なんて打算的な考えは、どんなにうまく隠そうとしても、どこかで見え隠れするものです。
そうなると、相手はあなたに懐疑心を頂き、逆に心のバリアーを張るようになります。
まずは"聴く"ことから始めよう
私が考える、1番確実な預け入れは、"人の話を聴く"ことです。
これは、「①相手を理解する」の具体的方法にあたります。
また、"聞く"よりも"聴く"を意識してみてください。
小学生の頃、先生にこんなことを教わりました。
「"聴"という漢字は、耳と、14の心ででてきいます。
だから、それぐらい心を傾けて聴かないといけないのですよ。」
なるほどな~!と、子供ながらに感心した記憶があります。
相手の話を聴きながら、次自分が話すことを考えていないですか?
自分の体験談を思い浮かべていないですか?
相手の話に集中し、相手の立場に立って、ひたすら耳を傾け、理解する。
簡単そうで難しいことですが、大体人間関係関連の本の多くに、この"聴く"ことの大事さが書かれています。
是非、今日この瞬間から、周囲の人たちとの信頼口座を意識し、実践できることからやり、どんどん口座貯蓄を増やしていきましょう。
読んでくださった方が、ストレスフリーで充実した人間関係を築けますように。